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    朗読教室 受講生による第十三回朗読会

第一部 出演者 14:00〜 
坂本美夕 岩本りか 山本ゆき子 TAKESHI  辻あきこ 北山阿梨


第二部 出演者 15:30〜
京都朗読LABユニットによる朗読劇 宮沢賢治『注文の多い料理店』
朗読:岩本りか 末冨喜子 辻あきこ 洋恵 演出:佐野真希子

第三部 出演者 16:00〜
金木美穂 出島ひろ子 平野雄一 本田愛子 末冨喜子 SARA 垣内浩子 洋恵


日時:2012年9月8日(土)14:30スタート
入場料:無料
会 場:ギャラリーju:彩 (ゆうさい)
    京都市東山区松原町291 TEL 075-551-8247


 
 


朗読:末冨喜子
作品:「柿」 友井羊 著
 
朗読者よりコメント:
脳の病を患った妻はあらゆることを忘れていき、過去だけに生きるようになった。夫は何も云わず、寄り添うことを選んだ。縁側から庭の柿の木を眺めながら、老夫婦は愛しい相手を想う…。

この作品は『10分間ミステリー』(宝島社)という短編集に収録されています。時間の都合上、私には珍しく作品の一部を抜粋!原作の切ない雰囲気を壊さず、聴いてくださる方を違和感なくストーリーに惹き込むことができればと思います。

朗読:本田愛子
作品:「完璧な砂時計」 石田衣良 著
 
朗読者よりコメント:
参加2度目の今回は、石田衣良の掌編小説集『てのひらの迷路』から一編を選びました。夜の東京湾を臨むバーで、1年ぶりに偶然の再会をした「わたし」と「彼女」。そこで、彼女が語る「時間」とは・・・。そして、彼の未来は・・・。 ”完璧な砂時計”の黒い砂に宿る「時」の不思議をお送りします。


朗読:坂本美夕
作品:「コスモス畑を横切って」 原田マハ 著
 
朗読者よりコメント:
学生時代の親友から届いた結婚式の招待状。コスモスが咲く頃になると思い出す、親友と過ごした楽しい時間。けれど、その招待状の封を切れずにいる…ひとつの花畑を舞台にした連作の一つです。いろんな人の思い出の中にある、コスモス畑。そんな秋の風景を感じてもらえたらと思います。




朗読:出島ひろ子
作品:「夜のドライブ」 川上弘美 著
 
朗読者よりコメント:
この春、四十になる息子が独立して結婚しました。やっと、やっと…、安心したものの寂しいですね。そしたら、娘との関係が今までとは変化が。
もうすぐ四十に手が届くまだ独身の娘が私をいたわってくれているのか、車を買ってドライブに誘ってくれます。不慣れな運転ながらナビを頼りに海や山に、果ては山の麓にある動物園まで。

或る日、早朝7時からオープンしている大きな書店があるからと仕事前に連れて行ってくれました。1時間ほど本棚の通路を行ったり来たりうろうろしていると、娘がもう帰らないとと呼びに来たので帰ろうとした時に一冊の本が目に留まりました。

表題は『あなたと、どこかへ。』そのなかの川上弘美「夜のドライブ」。
朝のドライブで出会った「夜のドライブ」です。

朗読:平野雄一
作品:「ちいさなちいさな王様のはなし」 アクセル・ハッケ 著
 
朗読者よりコメント:
「ちいさなちいさな王様のはなし」という本を読みます。ちいさな王様が出てきます。この王様はとても小さくて、時間を経る度に、どんどん小さくなっていくそうです。でも偉そうです、いや偉いんです、多分。なぜなら王様だから。そんな王様のはなし、うまいこと読めるといいなあと思います。


朗読:金木美穂
作品:「吹いてく風のバラッド16」 片岡義男 著
 
朗読者よりコメント:
「名短篇ほりだしもの」にも、収録されています。北村薫さんが解説対談で、「この世界を、例えば、東北の田舎町で、鉈でというと、まるっきり違う話になる」と書かれてるように、舞台は日本ではありません。日本が舞台ではないからこそ、クールで、ダークで爽快なストーリー。その雰囲気を朗読で出せるよう頑張ります。





朗読:TAKESHI
作品:詩 3編
 
朗読者よりコメント:
自作の3つの詩を読みます。「食べること 飲むこと」「9月における永遠についての考察」「私が生まれてきたのは」の3つです。詩として出来が良いのかどうかは「?」なのですが、私にとっては子供のようなもの。出来はともかく、大切な可愛い存在なのです。

以前ある人に教えてもらいました。詩は書かれただけでは詩にはならないのだと。誰かに読まれて、聞かれて、味わってもらって、初めて詩になるのだと。

皆さんに聞いてもらって、この子たちを一人前の詩にしてあげようと思います。だから、ちゃんと読めるといいのですが…。
 
朗読:洋恵
作品:「”赤い花の君”に」 蘆田雅緒 著
 
朗読者よりコメント:
ひとり暮らしの父が逝ったあと、投函されなかった父の書いたハガキを手にすることになった息子。そのハガキには、息子の知らない父が存在していました。しあわせそうな父の一面を知り、その想いを大切に、形へと変える息子。


父と息子のほどよい距離感。さりげない愛情が感じられ、こころがほわぁ〜んとしてきます。みなさんのこころにも、ほわぁ〜んが届きますように・・・。


朗読:岩本りか
作品:「マカロン・コミュニケーション」 松崎弥太郎 著
 
朗読者よりコメント:
マカロン・・・このかわいい名前とコロンとしたかたち、そして楽しくなる色づかいで、見ているだけで笑顔になってしまうお菓子。食べなくてもその存在で心がなごむ、それが私にとってのマカロンです。ほっとする気持ちにさせてくれる大好きなエッセイ「今日もていねいに」の中でもこれを選んだのは単純ですがタイトルからでした。

ちょっとした工夫と発見で、なにげない一日が豊かになる。そんなふうに穏やかにていねいに毎日を過ごしたい。きっと私自身がマカロンのような心と存在でいたいと、どこかでそんなふうに憧れているのかもしれません。


朗読:垣内浩子
作品:「朝のヨット」 山川方夫 著
 
朗読者よりコメント:
「夏の葬列」との出会い以来、山川方夫は私の大好き作家。1930年生まれでこれからという1965年に交通事故で亡くなられた。いわゆる戦中生まれなのだが彼の作品は今なお現代的で都会的なのだ。今回の作品は超ショート。夏.朝の海.かもめ.少年と少女などの情景描写が美しい。

今まで朗読作品の内容にこだわってきたが、今回は朗読するということにこだわってみた。美しい描写をメルヘン的にノスタルジックに影絵をみるように朗読したいと…。しかし今、朗読すること難しさをいやというほど感じている。







朗読:北山阿梨
作品:「私の頭の中の消しゴム」 木村元子 著
 
朗読者よりコメント:
今回は、「私の頭の中の消しゴム」という作品の、一番最後の部分を読みます。「私の頭の中の消しゴム」は、日本のテレビドラマから韓国映画、更には最近朗読劇で舞台化もされている人気作品です。

若い女性が愛する人と結婚し幸せな時間を過ごしていましたが、若年性アルツハイマーという病気に侵され、愛する人に愛された記憶も、愛した記憶もだんだんと無くしていく恐怖と闘いながら、最後まで愛する人のことを想う、という愛の物語です。

私は韓国映画でこの作品を知っていましたが、つい最近、この作品の朗読劇を鑑賞し、やっぱりいい作品だと思って今回読むことを決めました。

限られた時間の中でどれだけみなさんに想いを届けられるかわかりませんが、精一杯読ませていただきます。よろしくお願いします!



朗読:山本ゆき子
作品:「バッタと鈴虫」 川端康成 著
 
朗読者よりコメント:
夏の夜の叢で、提灯を灯して虫を捜す子どもたち。それを目にした作者は、子どもらしくうつくしい物語を幻視する。物語はクライマックスに達し、ふと現実に戻った作者は、子どもたちの未来を想像し、未来の彼らに対して語りかける。よろしくお願いいたします。



朗読:辻あきこ
作品:「ミケーネ」 いしいしんじ 著
 
朗読者よりコメント:
よく見ると、猫が通夜の席に座っています。そして、一生懸命礼儀正しく振舞おうとします。次の日の葬儀にも参列し、またまたがんばって人と同じよう行動しようとします。この猫の様子を想像すると、場面は葬式なのに、何か温かいものを感じます。少しでもそんな雰囲気が伝わればいいのですが------。



朗読:SARA
作品:「砂に書いたラブレター」「ポケットに恋唄を」 寺山修司 著
 
朗読者よりコメント:
多才な寺山修司氏。その才能、ユニークさ、そして言葉の素晴らしさに心動かされる人は限りなくおられます。そして、今日もまた。言葉って素敵だなと感じさせてくださいます。