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 1999年12月、京都にて結成。コンセプトは「言葉と音の融合」。『朗読』を軸に「芝居」「歌」など『声』を通して様々なスタイルで作品を発表。オリジナルの脚本オリジナルの音楽を基本に、既成作、またはそのアレンジと、作品の幅は広い。劇場・カフェ・レストラン・バー・美術館など、空間に応じた作品創りを心がけ、柔軟な対応力を持つヴォイス・ユニット。
(ユニット名は、メンバーが全員メガネをかけていたことに由来する)

オリジナル作品は、20世紀初頭の英国ミステリを意識した脚本をベースに、朗読と芝居、そして音楽の融合を意図。リズミカルなストーリーテリングを通して、視覚だけでなく「聴覚」を楽しませる作品を提示し続けている。

「グラス・マーケッツの物語」
「物語」の朗読。より厳密に言うならば「謎物語の朗読」……これがグラス・マーケッツの基本スタイル。何故、「物語」なのか、「謎」なのかと問われると、これはもう単純に書き手である僕の好みな訳ですが、少しそれらしく言うならば、僕の原点がそこにあるからです。

僕が文字表現に興味を持つきっかけになった作家がいます。イギリスの推理小説家G・K・チェスタトン。主に20世紀初頭、コナン・ドイルからアガサ・クリスティへと移り変わる時代に活躍し、その歴史の中で、彼は、世界三大名探偵の一人、ブラウン神父を生み出すという偉業も成し遂げました。

彼の一連の短編集には、僕の求めるものほとんど全てがありました。明快で独特な論理性、ユーモアに溢れたリズミカルな会話、どこまでも粋な描写と確固とした枠組み、そして、それらが巧みに重なり合った物語。たった一つの短編小説でここまで表現出来るのか……僕にとっては衝撃以外の何物ではなく、同時に、僕の考える「物語」の原点ともなったのです。

その衝撃の波は、寄せるけれども返さない波。思いのほか勢いと深さを持っていて、ずっと僕の中に残り続け、何かをさらって海へ返す気配が一向にないのです。むしろ、僕にたくさんの物を運び続けてくれる波。彼の物語を読むと、いくつもの瓶詰めにされた言葉が波に乗って届いて来るのです。

その瓶を開ける楽しみ……中に入った言葉や瓶の形、砂浜と海のずっと向こうから連なる物語。グラス・マーケッツの「朗読」は、きっとそこから生まれています。

池田長十
e-mail office@glassmarkets.net  URL http://www.glassmarkets.net